日本改造計画






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2010年09月01日(Wed)
日本改造計画
小沢一郎「日本改造計画」(1993年)を読んで、私は、丸山眞男を思い出した。小沢によると、《改革の根本にある、究極の目標は、個人の自立である》。個人の自立は、敗戦後、丸山が唱えていたことである。しかし、丸山は、個人の自立に至る道筋を示すことはできなかった。これは、どのような社会構造が個人の自立を妨げているかを示せなかったことに起因する。もっとも、思想史にそれを求めることはできないだろうが。結局、個人の自立などなくとも経済が成長してきたため、丸山は捨てられてしまう。そして、吉本隆明がヘゲモニーを握ることになる。吉本も自立を掲げてはいるが、似て非なるものである。
この点で、小沢は、個人の自立を妨げる社会構造の指摘を行っている。《個人は、集団への自己埋没の代償として、生活と安全を集団から保証されてきたといえる》。これは、中根千枝「タテ社会の人間関係」(1967年)あたりに書かれていることではあるが、正しい。しかし、小沢がこれを書いたころから、集団が崩れてゆく。にもかかわらず、自立した個人が現れた形跡はない。個人の自立を妨げているものは消えても、個人の自立を促すものはないということなのかもしれない。


   


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